就労継続支援の相談窓口でよく尋ねられる50の質問と回答例

健康・希望・特性など
自分に合う環境探しに
— 背景解説と“答え方のコツ”を ぜんぶ丁寧にまとめました —
ここでは窓口職員が 「なぜその質問をするのか」(背景)と、 利用希望者・ご家族が 「どう答えるとスムーズか」(回答ポイント)を、50 問すべてについて詳述します。
ご自身のメモづくりや事前シミュレーションにお役立てください。
50の質問と回答例
❶ 健康・医療に関する質問(No.1 – 10)
No. | 背 景(職員が知りたい理由) | 回答のポイント(こう伝えると◎) |
---|---|---|
1 診断名は? | 法定区分(精神・知的・身体)や必要な医療連携が決まります。 | 手帳や診断書の正式名称をそのまま。「双極性障害Ⅱ型です」など。 |
2 診断年月は? | 病歴の長さで症状の安定度・治療経過を推測します。 | 「2019年3月に初診、2022年から再発なし」など年号+状況。 |
3 主治医と病院名は? | 緊急時の連携・情報照会の基点になります。 | 「○○病院(横須賀中央)□□医師、火曜外来」まで添える。 |
4 通院頻度は? | 通所スケジュールと医療日程を両立させるため。 | 「隔週の金曜午前。診察が延びることも」など具体的。 |
5 服薬内容と副作用は? | 作業リスク(眠気・ふらつき)や休憩配置を決定。 | 「眠前にクエチアピン 100 mg、朝は軽い眠気あり」など。 |
6 生活リズムは? | 通所時間帯の適合を判断します。 | 起床・就寝・食事・入浴を時刻で。「7 時起床 23 時就寝」 |
7 睡眠の質は? | 作業中の集中力・安全性の予測材料。 | 「入眠良好/中途覚醒は月1回程度」まで添える。 |
8 朝の調子は? | 午前通所の可否を判断。 | 「起床後1 時間ほどは頭がぼんやり」など率直に。 |
9 一日の体調波は? | 休憩頻度・作業配分の目安。 | 「午後3 時頃から疲労感強め」 → 休憩を15 分設定しやすい。 |
10 過去の就労経験は? | 成功体験・得意スキルを把握。 | 業務内容+期間+得意だった点を簡潔に。 |
❷ 作業適性・希望に関する質問(No.11 – 20)
No. | 背 景 | 回答のポイント |
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11 得意な作業は? | 早期に成功体験を積ませる狙い。 | 「軽作業で手順が決まっているもの」「パソコン入力」など例示。 |
12 苦手な作業は? | ミスマッチやストレス源を回避。 | 「大声での呼び込みは緊張で困難」など具体シーンで説明。 |
13 集中が切れるタイミングは? | 休憩サイクルを設計。 | 「30 分で一息ほしい」→30 : 5 サイクルが検討しやすい。 |
14 週に何日通えそう? | 利用日数=受給量・送迎ルート決定。 | 「当初は週2日、半年後に週4日を目標」など段階案が◎。 |
15 午前か午後どちらが得意? | シフト作成の基礎。 | 「午前が安定。午後は様子見」→ 午前先行プランを組める。 |
16 通所手段・送迎希望は? | 送迎車のルート・人員確保。 | バス停名・自宅〜停留所の徒歩分数も伝える。 |
17 家族の理解と支援は? | 緊急時の連絡網・生活支援可否。 | 「母が服薬管理・欠席連絡も可能」など役割を明確に。 |
18 緊急連絡先は? | 事故・体調急変時の即応。 | プライオリティ順に ①母 ②主治医 ③相談員… と明示。 |
19 理想の支援員像は? | 人間関係の定着要因。 | 「穏やかでゆっくり説明してくれる方が安心」等。 |
20 期待する工賃額は? | モチベーション・リアリティ調整。 | 「月1万円→最終的に2万円を目指したい」など段階で。 |
❸ 作業評価・休憩・ストレス対処(No.21 – 30)
No. | 背 景 | 回答のポイント |
---|---|---|
21 作業正確率の希望は? | 目標設定の具体度を量る。 | 「当面90%、半年で95%を目標」など数値化。 |
22 休憩頻度の希望は? | 疲労・安全管理の配慮。 | 「30 分ごとに5 分」「1時間に10 分横になると復活」など。 |
23 休みやすい曜日は? | スケジュール作成・医療との整合。 | 「水曜は診察、土日は家族行事」など固定休希望を提示。 |
24 趣味や興味は? | 余暇支援・作業マッチング。 | 「写真好き→物撮り」「裁縫→布製品作業」など発展案へ。 |
25 ストレス対処法は? | コーピングカード作成。 | 「深呼吸10回」「イヤホンで5分音楽」など短時間で実行可を。 |
26 体調悪化時の希望対応は? | 欠席・在宅支援ルール確立。 | 「当日朝8時までに電話→在宅軽作業へ切替」など具体手順。 |
27 デイケア併用有無は? | 過重利用・曜日調整。 | 「金曜午後のみデイケア」→事業所は午前通所案など。 |
28 既往症やアレルギーは? | 作業安全・食事配慮。 | 「ピーナッツアレルギー」「腰椎ヘルニア歴」など必ず申告。 |
29 服薬管理体制は? | 誤薬防止・自己管理力評価。 | 「スマホアプリ+母の声掛け」「昼薬は事業所で預かり希望」。 |
30 日中の楽しみ・リラックス法は? | 余暇プログラム構築。 | 「昼休みに読書」「猫動画を見ると落ち着く」など共有。 |
❹ 金銭・交通・生活支援(No.31 – 40)
No. | 背 景 | 回答のポイント |
---|---|---|
31 昼食提供の希望は? | 栄養・費用負担確認。 | 「給食300円なら利用」「弁当持参でOK」どちらでも◎。 |
32 通院交通費の負担状況は? | 世帯収支の把握。 | 「生活保護医療券で自費0円」など明快に。 |
33 親族以外の緊急連絡先は? | 多重連絡網確立。 | 訪問看護師・ピアサポーターを登録すると安心。 |
34 服薬が必要な時間帯は? | 休憩・送迎時間の調整。 | 「13時の頓服は必須」→昼休憩を13時開始に設定しやすい。 |
35 夜間不安・中途覚醒の有無 | 生活リズム支援計画。 | 「週2回2時に覚醒→午前は遅め通所希望」具体頻度で。 |
36 運動習慣は? | 体力維持・ストレス緩和策。 | 「週1ウォーキング」「ラジオ体操は続けたい」。 |
37 勤務時間延長の目標は? | ISPのキャリアステップ設計。 | 「3か月後に午後追加、半年後に週4日通所」など。 |
38 A 型・就職への展望は? | 長期プラン共有。 | 「1年後にA型体験、3年以内にパート就労」など年限設定。 |
39 工賃振込か手渡しか? | 事務手続き・金銭管理。 | 「横浜銀行 普通口座」「手渡しは家計簿が付けやすい」等。 |
40 感染症対策の希望レベルは? | 安全安心感を高める。 | 「マスク常備・30分ごと換気・非接触体温計を希望」など。 |
❺ 連携・プライバシー・将来設計(No.41 – 50)
No. | 背 景 | 丁寧な答え方 |
---|---|---|
41 情報共有範囲の希望は? | プライバシーと支援効率のバランス。 | 「家族には全情報OK、SNS掲載は顔出し不可」など線引きを明確に。 |
42 他サービスの利用状況は? | 重複・過負荷を避ける。 | 「訪問看護週1、居宅介護週2」で曜日も共有。 |
43 余暇活動ニーズは? | QOL向上・モチベ強化。 | 「月1回アート活動があると参加意欲UP」。 |
44 在宅支援の希望は? | 柔軟な支援設計。 | 「発熱時はZOOMで軽作業、メール報告で工賃計算希望」。 |
45 服装や身だしなみ支援は? | 社会マナーの習得。 | 「季節に合った服装・清潔感のポイント指導を希望」。 |
46 家族会や面談参加意向は? | 家族支援プログラム計画。 | 「月1の家族会参加、半年に1回個別面談を希望」。 |
47 緊急退所基準の確認は? | 契約トラブル防止。 | 「発作兆候時の即帰宅、その後主治医連絡→家族へ報告」で合意。 |
48 再利用の可能性は? | 長期的支援と門戸開放。 | 「体調悪化で退所しても再チャレンジしたい」。 |
49 他自治体での利用歴は? | 過去支援データ活用。 | 「横浜B型で月工賃15,000円、週4日通所実績あり」。 |
50 周囲の応援体制は? | 定着支援・社会資源確認。 | 「友人が週末電話で励ましてくれる。ピアサークル参加中」。 |
まとめ:50 の質問を“味方”にしてスムーズな手続きへ
- 背景を理解して回答すると職員が必要書類・支援方法を即決でき、申請から利用開始までの期間が短縮します。
- 数値・具体例・エピソードを添えると支援計画が実態に合い、途中で無理が生じにくくなります。
- 家族・医療・訪問看護・ピアサポーターなど 既存の支援資源を積極的に共有することで、緊急時や体調悪化時の対応が万全になります。
この 50 項目に沿ってメモを準備し、窓口へ臨めば、「どんな支援を受けたいか」「どの事業所が合いそうか」が早期に形になります。どうぞご活用ください。
私たちのB型事業所(横須賀市内)
法人代表 栁瀨和浩

東京福祉大学卒業 社会福祉士
サラリーマン、花屋を経て障害福祉経験13年。神奈川県内の障害者雇用に積極的な会社とのつながりが多い。(東京都出身)
代表の柳瀬和浩です。2010年から就労系障害福祉サービスの運営をしています。
私たちの事業所は「やさしさ」を行動の中心にしています。職員はメンタルのプレッシャーを与えないように、接する態度だけでなく仕事内容も全て調整しています。フラワーショップはありますが、花を触りたくない人にも多くの仕事が選べます。安心して自分に合った環境を体験してください
他事業所との違い

職員の違い
(専門知識と経験年数)
Professionals
- 最低人数だけの他事業所と比べ、常勤4名と非常勤5名による手厚いサポート
- 精神保健福祉士など、専門知識のあるスタッフ在籍
- 経験年数が長く、知識のある専門職員

仕事の違い
(AI時代に価値の高い仕事)
Works
- AIが出来るようなイラスト作成ではなく、自然・アートなどの仕事
- 下請け作業ではなく、自社商品開発
- 単価の安い作業ではなく、高単価&高い工賃を目指す取り組み