横浜市の就労継続支援B型事業所(精神障害向け)の特徴・支援内容・活動の具体例

精神障害×B型事業所
自分に合う環境探しに
— 【横浜市版】精神障害のある方に向けたB型事業所の詳細ガイド —
横浜市における就労継続支援B型事業所のうち、特に精神障害のある方(うつ病、双極性障害、統合失調症、不安障害、発達障害を含む)を主な対象とする事業所について、その特徴、支援内容、活動の具体例を、より深く掘り下げて詳細に解説します。自分に合った場所を見つけるための視点が重要になります。精神障害のある方がB型事業所を利用する際、最終的な目標は人それぞれですが、多くの場合、その手前の「安心して過ごせること」「自信を回復すること」「生活リズムを安定させること」が共通の土台となります。そのため、事業所の支援もこの土台作りを最も重視する傾向があります。
1. 支援における3つの大きな柱
精神障害のある方を対象とする事業所は、主に以下の3つの柱を軸に支援を組み立てています。
① 心理的安全性(Psychological Safety)の確保
何よりもまず、利用者が「ここに居て大丈夫だ」と感じられる環境づくりを徹底します。
- プレッシャーの排除: 「頑張らなければいけない」「成果を出さなければ」といったプレッシャーを極力排除します。ノルマはなく、その日の体調や気分によって作業を休んだり、内容を変更したりすることが許容されます。
- 失敗が許される文化: 「失敗しても大丈夫」「できなくても大丈夫」というメッセージがスタッフから常に発信されます。失敗は責められる対象ではなく、次への学びとして捉えられます。
- 対人関係の配慮: 無理にコミュニケーションを取る必要はありません。挨拶だけで静かに過ごす日があっても尊重されます。利用者同士の距離感を適切に保てるよう、スタッフが間に入って調整することもあります。
② 自己決定の尊重(Self-determination)
自己肯定感の回復には「自分で決める」という経験の積み重ねが不可欠です。
- 「選べる」環境: その日の作業内容を複数の中から自分で選べたり、休憩を取るタイミングを自分で決められたりします。
- スモールステップでの目標設定: 「週に1日通う」「午前中だけ作業してみる」といった小さな目標を、スタッフと相談しながら自分で立てます。目標を達成することで、「自分で決めて、できた」という成功体験を積んでいきます。
- 対等な関係性: スタッフは「支援する側」「される側」という上下関係ではなく、同じ目標に向かうパートナーとして対等な立場で接します。本人の意見や気持ちを丁寧にヒアリングし、意思決定を支援します。
③ ピアサポート(Peer Support)の活用
同じような悩みや経験を持つ仲間とのつながりは、孤立感を和らげ、回復を促す大きな力となります。
- 当事者研究・SST: 自分の特性(病気や障害)について語り合い、理解を深める「当事者研究」や、対人関係のスキルを学ぶ「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」などのプログラムを取り入れている事業所が多くあります。
- 雑談や共有の場: 休憩時間や昼食の時間に、自然な形で悩みを共有したり、情報交換したりできる雰囲気があります。スタッフも交え、安心して話せる場づくりが行われています。
- ロールモデルとの出会い: 少し先に回復のステップを進んでいる先輩利用者の姿を見ることで、「自分もこうなれるかもしれない」という希望を持つことができます。
2. 横浜市内の事業所で見られる具体的な活動内容
横浜市内の精神障害のある方向けB型事業所では、多種多様な活動が行われています。
カテゴリー | 具体的な活動内容の例 | この活動が向いている人・得られること |
PC・IT関連 | ・データ入力: 顧客リストやアンケート結果の入力など、正確性が求められる作業。 ・Webライティング: ブログ記事やサイトコンテンツの作成。 ・デザイン: チラシ、名刺、Webサイトのバナー制作。 ・テープ起こし: 会議やインタビューの音源を文字にする。 | ・一人で黙々と集中したい方。 ・在宅ワークにつながるスキルを身につけたい方。 ・自分のペースで仕事を進めたい方。 |
クリエイティブ・創作活動 | ・ハンドメイド: アクセサリー、布小物、革製品などの製作・販売。 ・アート: イラスト、絵画、デザイン画の制作。 ・動画編集: 簡単な動画のカットやテロップ入れ。 | ・ものづくりが好きな方。 ・自分の感性やアイデアを形にしたい方。 ・手先を動かす作業が好きな方。 |
事務・軽作業 | ・書類整理・ファイリング: 企業から請け負った書類の整理。 ・DM封入・発送作業: チラシの折り、封入、ラベル貼り。 ・簡単な検品・梱包: 商品に傷がないかのチェックや箱詰め。 | ・手順が明確な作業をコツコツ進めたい方。 ・PC作業が苦手な方。 ・まずは簡単な作業から始めたい方。 |
飲食・サービス関連 | ・カフェ運営: 事業所が運営するカフェでの調理補助、接客、レジ。 ・お弁当・パンの製造販売: 地域で販売するためのお弁当やパン作り。 | ・人と接することが好きな方、または挑戦したい方。 ・チームで協力して何かを成し遂げたい方。 ・調理や接客のスキルを身につけたい方。 |
その他 | ・eスポーツ: チームでゲームに取り組み、協調性や戦略的思考を養う。 ・農作業: 屋内での水耕栽培など、天候に左右されない軽農作業。 | ・新しいことに挑戦したい方。 ・共通の趣味を持つ仲間とつながりたい方。 |
3. 自分に合った事業所を見つけるためのチェックリスト
横浜市内で事業所の見学や体験をする際に、ぜひ確認してほしいポイントです。
【環境について】
- ☐ 事業所全体が、自分にとって落ち着ける雰囲気か?(静かさ、明るさなど)
- ☐ 一人で集中できるスペースや、疲れた時に休める場所はあるか?
- ☐ 清潔感があり、整理整頓されているか?
- ☐ 自宅から無理なく通える場所か?(送迎の有無も確認)
【活動内容について】
- ☐ 自分が興味を持てる、または「これならできそう」と思える作業はあるか?
- ☐ その日の体調や気分で、作業内容を変更することは可能か?
【スタッフの支援について】
- ☐ スタッフは親身に話を聞いてくれるか?質問しやすい雰囲気か?
- ☐ 支援の仕方は、指示的・管理的でなく、こちらの意思を尊重してくれるか?
- ☐ 障害特性や体調の波について、理解や知識があると感じられるか?
【他の利用者について】
- ☐ 利用者同士はどのような雰囲気で過ごしているか?(活発、穏やかなど)
- ☐ 自分とその場の「空気感」が合っていると感じるか?
最終的には、理屈ではなく「あなた自身が、ここに通いたいと思えるかどうか」という感覚が最も信頼できる判断基準です。横浜市には多くの選択肢があります。焦らず、複数の事業所をじっくり比較検討し、あなたの回復と次の一歩に繋がる、最適な場所を見つけてください。
私たちのB型事業所(横浜市内)
法人代表 栁瀨和浩

東京福祉大学卒業 社会福祉士
サラリーマン、花屋を経て障害福祉経験13年。神奈川県内の障害者雇用に積極的な会社とのつながりが多い。(東京都出身)
代表の柳瀬和浩です。2010年から就労系障害福祉サービスの運営をしています。
私たちの事業所は「やさしさ」を行動の中心にしています。職員はメンタルのプレッシャーを与えないように、接する態度だけでなく仕事内容も全て調整しています。フラワーショップはありますが、花を触りたくない人にも多くの仕事が選べます。安心して自分に合った環境を体験してください
他事業所との違い

職員の違い
(専門知識と経験年数)
Professionals
- 最低人数だけの他事業所と比べ、常勤4名と非常勤5名による手厚いサポート
- 精神保健福祉士など、専門知識のあるスタッフ在籍
- 経験年数が長く、知識のある専門職員

仕事の違い
(AI時代に価値の高い仕事)
Works
- AIが出来るようなイラスト作成ではなく、自然・アートなどの仕事
- 下請け作業ではなく、自社商品開発
- 単価の安い作業ではなく、高単価&高い工賃を目指す取り組み